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新入社員の給与

新入社員の評価方法について<例外的評価手法>

新入社員(途中入社の人も含めて)の人は入社後しばらくの間は成果が出ないため、 本来であれば評価も非常に低くそれに対する基本給の額も極端に少なくなります。
入社後6ヶ月1日6,400円(20日で128,000円)の研修費が妥当なのですが、実際はこれだけ低い初任給では求人の応募も来ないため、現状は他社の初任給を参考に世間並みの初任給を支給しています。研修期間終了後は、身につけたスキルに応じて再評価を行います。そのため、各自のスキルや実力で差が出始めます。学生時代にスキルを身につけていた人は早く成長し高く評価を得ることも可能です。
年功序列の場合の給与体系は、年齢に応じた金額が支給されるため、入社3年後の人と比べても3年分の差しかでません。 弊社では実力による成果給制度を用いていますので、年功序列の従来企業とは基本給の金額が大きく変わらなければならないのです。

しかし、この考え方で給与額を設定すると初任給は限りなくゼロに近い額になってしまいます。また、入社4年で1人前の仕事が出来るようになると仮定すると1年後の給与額は4年後の1/4(正比例で成果が上がると過程)にしか満たないことになります。
現実的には、入社数年の間はたいへん少額の給与しか手にすることは出来ないため、生活が成り立たない問題点が発生します。

会社を創業した場合もこれと同じ事が起きます。少なくとも3年間は必死の思いで仕事をしても会社の業績はなかなか思うようにはなりません。その場合、資本金(事前に用意した創業資金)や銀行などからの借入金を使って会社が独り立ちできるようになるまで持ちこたえます。
完全実力評価制度で考えた場合、会社に入社する人は事前に蓄えたお金を用意し、それを使って耐えなければならないことになってしまいますが、現実的には困難です。また、世間一般常識では受け入れてもらえない考え方になります。 それを解決するために期待給と言う形で、ある金額を初任給として会社は支給します。

入社後、スキルの蓄積と実務経験の増加により成果はどんどん上がります。それに比べ給与はもともと期待給としての上乗せが大きいため、大きな変化はありません。この例では3年弱で期待給を成果が上回っていますが、その期間には個人差があります。つまり、ウェブサーブの給与テーブルは完全実力評価方式ではなく、J1~J3等級に関しては期待給が大きく含まれていると理解してください。

実力を上回る分の給与は、会社やそこで働く先輩からの投資だと考えてください。新しく入社した人に対して会社や先輩は自分たちで分配すべき報酬の一部を投資します。そのため、新入社員の方は、その期待に応えるべく最大限の努力を発揮する必要があります。また、会社に入れば給与はもらえるのが当たり前だという考え方は間違っています。本来成果が上がらない人には給与はでないのです。
以上の解説は独力で成果を上げていく場合の例です。しかし実際は、先輩からのOJTによってスキルを向上させ、仕事に対する考え方を学びますので、さらに見えない投資を受けていることになります。
たとえば、1時間10,000円稼げるプロジェクトリーダーが、毎日2時間ずつ新入社員の教育に費やしたと仮定すると、1月40万円(1ヶ月平均稼動日数を20日と仮定)の個人的な投資を受けていることになるのです。新入社員を教育しているリーダーや先輩には1ヶ月に稼がなければならないノルマがあるため、新入社員を教える時間は自分で捻出しなければならないのです。新入社員を教育することで粗利ノルマが減少していたら会社は赤字になり、給与として支払う資金は無くなります。

そのため自分の実力で稼いだ収入から先輩の講師料の実費を返却した金額が実際に手にすることが出来る収入となります。学校に通えば授業料が必要な事と同じです。会社での授業は少人数クラス(場合によってはマンツーマン)なので授業料も高額になります。ここまで説明すると以前にまして自分の実力で収入を得るまでに長い期間と多大な努力が必要であることが理解できたと思います。そのため会社は実力のない社員に期待給としてある額をある一定期間支給し続けます。その金額が初任給であり自分で収入を得るまでの支援金になります。研修を受けているにも係わらずお金がもらえます。くどいようですが通常の逆です。
6ヶ月間の研修が終わった時点で職務別目標設定テーブルに基づき、第1回目の評価を行います。入社する前から身につけていた技術やスキル、研修中に身につけた能力で、初任給が決まります。但し、6ヶ月の研修期間中に今後仕事をしていく上であまりにも大きな障害があると判断した場合には、今後についてお互いの納得がいくまで話し合いで決めます。素直な態度で努力し論理的思考が可能と判断されれば十分やっていけますので安心してください。

先行投資の初任給の回収

新入社員の初任給は、先行投資により支給されていることを説明しましたが、次にどうやって投資したお金を回収するのかを説明します。
新卒、途中入社に関わらず入社した直後は成果を出すことはできないので、最低賃金(初任給)の評価になります。成長とともに評価も上がり、職務別目標設定テーブルにより基本給も上がり始めます。この時点で、成果と評価のバランスが取れ始めたことになります。

ただし、その間に支給された期待給とOJTにより会社の先輩から受けた投資工数を補うところまでは、すぐにはたどり着くことはできません。職務別目標設定テーブルのS5クラスになり後輩の育成ができるようになり、はじめて過去に受けた「借り」を返すことができようになるのです。この考え方は、終身雇用が一般的だった時代であれば、まったく問題なくサイクルしていました。

S5クラスまでたどり着き、後輩を育成した後に退職する場合は問題ないですが、その前に退職する場合は会社に「借り」を返すことができない。S5までたどり着いても後輩を育成する前に退職すれば、先輩から受けたOJTの勉強代を返していないことになります。さらに、それ以前に退職した場合には、先行投資として支給された自分の給与の分も返しきれていないことになります。
その結果、会社には未回収の負債が残り、会社に残った先輩が責任を負うことになります。まさに、「恩をあだで返す」結果になります。
その矛盾を解決するためには、S5ランクで後輩を育成する前に自己都合で会社を退職するものは、清算を行う必要があります。
その額は、膨大です。成果が出ない間に支給された基本給をまず返済する必要があります。月額26万円と仮定すると1年で377万円(賞与を基本給の2.5ヶ月とする)になります。さらに、時給10,000円のリーダークラスに毎日2時間ずつOJTを受けた場合、1ヶ月で40万円、1年間で480万円になります。合算すると857万円もの費用が何もできない新入社員に投入されていたわけです。
現実問題、退職していく人がこれだけ高額のお金を支払うことはできないと思いますので、こう考えてください。「これだけの大きな金額が何もできない新入社員である私のために使われている。1日でも早く成長し、先輩の負担を軽減するよう努力しなければならない。」
または「自分がリーダーになった場合、1.5倍働いて0.5倍を後輩に与えることを約束する。自分は一人分の収入でかまわない。新入社員のために自分は働こう!!」
必死に努力をしようとしない人に、努力半ばで諦めて辞めていく人に、自分の給与の半分を余計に働き、与えることが出来ますか?そう思えない人は、入社前にOJT用費用として1年分の経費480万円を用意して入社してください。さらに、成果が出るまでは無給で働いてください。実際は、さらに経費がかかっています。自分が仕事をするときに使うパソコン代、事務所経費、光熱費…。

ここまで読んだ人へ

ウェブサーブは、出来る限り評価(給与)を成果に合わせた結果、入社数年の収入が他社に比べ多少低い結果になっています。しかし、会社が違いやっていることも違えば、入社後いつぐらいから自分の力で稼ぎ収入を得ることができるのか?が違うのが当たり前です。例えば、1週間の研修を受ければそれなりに稼ぐことが出来る会社もあれば、ウェブサーブのように、数年間は必要な会社もあります。職人に近いと思っています。昔から、一人前になるまでには見習い給しかもらえない業界もあると思います。そのために、業界や会社により同じ大卒でも給与が大きく異なる方が自然だと考えます。そのかわり一人前になった後は、仕事がまだ十分に出来ない後輩の分まで稼ぐ必要はない(または少ない)ので多くの収入を得ることが出来ます。最終的には社内独立して数人単位のビジネスユニット(子会社など)を持てば、自分で自分の給与を自由に決めることが出来ます。M9レベルを目指さなければ、ウェブサーブに入社したメリットはないのです。

早く成長するために

大学の新卒の場合3回生の春に内定を出すことが多くなっています。入社するまで4回生の1年間が自由に使えます。その期間を活用して基本情報技術者の資格を取ったり、プログラミング技術を身につけておけば、入社後短期間で成果を挙げることが可能になります。内定が決まった時から、自分で研修をスタートさせれば、1年間は前倒しできます。勉強内容は会社が指導します。

一番得をする人

他社で一人前になった時点で弊社に入社する人が一番得をする人です。
しかし、弊社の新入社員の給与評価方法における初任給が他社より低いのを避けるために、スキルや業務知識を他社で身につけて(一人前になって)から弊社に入社しようとするような意図的な考えは悪意であるといえます。従ってそれは他社へ迷惑をかけてしまうことになるので弊社では認めることができません。
これは結果として一人前になってから弊社に気付き入社する人は(給与面で)ラッキーであるという事です。また、弊社も(費用面で)助かります。
これが本来の中途入社像です。

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